第33巻:イタリア料理を食べに行こうの巻
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究極のメニューを作る背後霊
<感想>
ねえ、もうタイトルからしておかしくない? 背後霊がウワーッてなってガーッてなってオラオラ無駄無駄オラ無駄無駄ーッ、みたいな格闘系漫画じゃなかったの、『ジョジョ』って? でしょ? で、いったい何なのよ、このタイトル。「イタリア料理を食べに行こう」って。エシディシとか花京院とかツェペリ男爵とか、正義や信念のために華々しく散っていった人たちに失礼じゃなくって? それともあれ、飽食の時代への警鐘とか、皮肉とか、そういうやつ?
ストーリーは、「料理漫画+ジョジョ=?」という前巻以上の無理難題に前巻以上に無理をして荒木飛呂彦が答えた、ジョジョ版「美味しんぼ」。究極に美味くて健康にいい料理を作るスタンド(背後霊)を持つコックさんと、その店に来たジョジョ&虹村弟の話。
巻の後半は「レッド・ホット・チリ・ペッパー」という、そろそろ商標法に触れるんじゃないか、という不安でいっぱいの名を持つスタンドの使い手、音石明が登場。もう名前から明らかな通り、音石さんはエレキギターをかきならすロッカー風の男。34巻が「音楽漫画+ジョジョ=?」とかいうさらに難解な数式でないことを祈りたい。
ジョジョがジョジョらしくあるためにはもう少し時間がかかりそうです。
<第33巻の名言>
「ストーリーにはまったく脈絡ないがレッド・ホット・チリ・ペッパーの本体 音石明のギターを紹介する。(以下略)」(p183、ト書き)
荒木先生今度はギターに夢中の模様。ねえ、いくらなんでも自由すぎるよ、荒木。