2026年 03月 03日
「ランボー」は子供の頃に流行った映画で、マッチョ志向の戦争映画みたいな偏見があり(なにせ流行りものに不信感があるタイプの子だったのでね)、毛嫌いしていた。でも原作小説は読んでいて、これはかなり好きな部類の話だった。実はほぼ、「初期の村上春樹」な構造の物語なのだ。(まあ村上春樹は基本的にマッチョだからそりゃそうか)
さて、この数ヶ月で、テレビ東京がランボーシリーズを5本(6かも)放映していたのでなんとなく見てみたら、かなり面白かった。結構複雑なのだが、全部を見ると、勧善懲悪映画を作りたいスタローンが「いかに悪がひどいか」「いかに自分は苦しみつつ正しさを求めようとしているか」を描くべく、数十年かけて葛藤したことそのものが表現されているのが面白いのだ。
最後の作品の「ラスト・ブラッド」は、20代のころの戦争での人殺しの高揚感がいまだに忘れられないお爺さんの話で、お爺さんは実家の牧場の地下にゲリラ戦のトンネルを異様な長さで十年以上も掘り続けている。映画全体の教訓は「人も社会も変わることはできない。人間も社会も駄目なら駄目なままか、さらに悪くなるだけ」だ。スタローンが出した救いのない結論がすごい。
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by sasakiarara
| 2026-03-03 04:39
| 散文・駄文・雑文

