天国が禁煙じゃなきゃいいねってお棺に入れる「短い希望」
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この時期の葬式は祖父の時以来で、まったく、夏の葬式ってのは、どうしてあんなにいまいましいほど汗が出るんだろう。
堅苦しいのが大の苦手の彼だ、きっと正装なんて嫌がるだろう……そう思って、ちゃんと、ノータイで参列することにした。別れ際、お棺の中でもう動かない彼が「よっしゃ、あんたはようわかっとるわ」と言ったような気がした。
まったく、夏の葬式ってのは、どうしてあんなに、いまいましいほど、涙が出るんだろう。(20060818)
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2006年 09月 06日
会うたびにげっそりと痩せていく友人は肺がんで、もう助からないことはわかっていたのに、頑張ってね、と声をかけるしかなくて、いつの間にか2ヶ月も経っていた。こっちは忙しくて見舞いにも行けず、ただできることは、彼の代わりに煙草を吸い続けることぐらいだった。
この時期の葬式は祖父の時以来で、まったく、夏の葬式ってのは、どうしてあんなにいまいましいほど汗が出るんだろう。 堅苦しいのが大の苦手の彼だ、きっと正装なんて嫌がるだろう……そう思って、ちゃんと、ノータイで参列することにした。別れ際、お棺の中でもう動かない彼が「よっしゃ、あんたはようわかっとるわ」と言ったような気がした。 まったく、夏の葬式ってのは、どうしてあんなに、いまいましいほど、涙が出るんだろう。(20060818)
by sasakiarara
| 2006-09-06 22:12
| 短歌
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